1912年…
大阪に初代・通天閣がお目見えしたこの年。
イギリスでは豪華客船タイタニックが完成。
周知の通り、悲劇の最期を遂げた。
先日、BS放送で
このタイタニックを作った
造船所のドキュメンタリーをやっていて
見入ってしまった。
1万5,000人が4年間かけて作った船。
作られたのは船だけではない。
その1万5,000人と家族が過ごす町をも作った。
ちょうど炭坑に町ができたのに似ている。
…そして、今は誰一人住んではいない。
ところで、
戦艦大和に武蔵という、
ほぼ同型の姉妹船が存在したように、
タイタニックにも同型の姉妹船が存在したことを
今回初めて知った。
その名はオリンピック号。
ウィキペディアによると、
ブリタニック号と合わせて3姉妹だったようだ。
オリンピック、タイタニック、ブリタニック…
この3隻の船はオリンピック級と呼ばれ、
実際にはオリンピック号が代表的な船だったが、
悲劇的な最期を遂げたタイタニックの方が
有名になってしまった。
第一次大戦中、
ブリタニック号は病院船として徴用され、
ドイツ軍の機雷に触れて沈没。
オリンピック号も軍用輸送船として徴用されたが、
戦後、客船に復活して20年近く活躍。
1935年に引退となり解体…
タイタニックと同じ豪華なダイニングの内装は、
屋敷に転用された後、オークションにかけられ、
現在はレストランになっているという。
タイタニックを作った名も無き作業員たち。
そして、2隻の姉妹船。
歴史には名を遺さない存在の方が、はるかに多い。