今読んでいる本に、
こんな一説があった・・・
2ちゃんねるのような巨大な匿名の掲示板。
それがトイレの落書きに等しい書き込みであっても、
それは自分に気づいて欲しいという切ない心の声だ。
・・・確かにそうだ。
ポケベル、ケータイ、そしてネット、ブログ・・・
急速に普及した新しい技術の向こうには
必ず「人」がいる。
ゲームだって対戦の方が楽しいだろう。
もう30年くらい前の話だけど・・・
駅のトイレにくだらない落書きをした。
忘れた頃に、また同じトイレに入ると
・・・なんと、その落書きに「返信」がされていた。
また、しばらくすると「返信」の「返信」が・・・
トイレの壁の一部は
ツリー構造の書き込み状態になってしまった。
まぁ・・・公共の場所での落書きは
良くないことだけど、ね。
自分と同じようなことを考えている人が
自分の知らないところにもいる、と知ることは
実に楽しいし、励みにもなる。
自分独自の個性を守りたい一方・・・
同じ考え、趣味趣向、
価値観をもった人がいないと自信が持てない。
・・・それが「人」。
自分に似た子供は可愛いし、
人の形をしている人形は捨てづらい。
種を守ろうとする本能かな・・・これは。
こういう、つぶやきに近い文章は、
ほとんど便所の落書きだけど・・・
それを見て安心する人も
・・・いてくれるのかも知れない。
参考文献「著作権という魔物」岩戸佐智夫=著 アスキー新書=刊