Episode No.2949(20080207)
空間

それが・・・
ある程度、いい年になったからなのか。
それとも・・・
年齢には関係のない
単なるバイオリズムのせいなのかは
自分でもよくわからないが、
・・・興味の対象は、ゆっくりと、
それでも、ふと振り返ってみると
大きく変わっていることに気づく。

具体的な興味の対象が
日常茶飯事に変わっていくことは
若い頃にも気づいてはいたが・・・
最近は、もう少し幅広い意味合いで
とらえることができるようになった気もする。

或る空間に興味を覚えていたことが、
もっぱらだったのに・・・
今はその空間から見える景色に
惹かれる感じだ。

それは、つまり・・・
身の回りに興味を持つのか、
それとも、
身を置いている場所に関心があるのか
・・・ということにもなる。

かつては・・・
4畳半より、6畳。6畳より8畳。
平屋建てより二階屋に
自分だけの空間を持ちたいと切望していた。

専有面積さえ広ければ、
窓など必要ないくらいに思っていたものだ。

ところが最近は・・・
専有面積など椅子ひとつ分でいいから、
そこから見える景色がよければ、
それに越したことはないと思っている。

こうした心境の変化が
自分に何をもたらしてくれるのだろうか。

おもての天気や陽の傾きさえよくわからない
部屋にこもっていることは、
いつしか我慢ならなくなってきている。