Episode No.2806(20070818)
出口の見せ方

今日は昨日の続きで「渋滞学」の話。

東京大学の先生がNHKと協力して、
こんな実験をやっていた。

50人の人を集めて、
人がちょうど一人通ることができる
50cmほどの隙間を
何度も移動してもらって平均時間を計る。

今度はその50cmの隙間の手前に
支柱を1本立てて、
同じように全員に通り抜けてもらう。

一見すると、
隙間の前に障害物がある方が
通り抜け荷は時間がかかるようだが、
結果は・・・
支柱がある方が数秒早く全員が通り抜けた。

これはどういうことかといえば・・・

支柱がない場合には・・・
隙間の左右と正面から人が殺到してしまうが、
支柱がある場合には・・・
正面を支柱がふさいでいるので、
左右だけから比較的順序立てて出ようとする
・・・から。

言い方を変えると、
支柱がない場合には・・・
左右と正面、3方向からの人が出口でぶつかるが
支柱がある場合には・・・
左右2方向だけなので注意もしやすくぶつかりにくい。

なまじ出口がすべて見えていると、
みんな注意せずに集まってきてしまうので、
出口で事故が起きやすい。

出口の手前にちょっと障害物があった方が、
注意して結束から、すんなり出られる。

仕事の出口にも・・・同じようなことはあるな。