Episode No.2752(20070616)
どんな気持ちを伝えたい?

関東甲信越が梅雨入りして・・・
いよいよ夏を迎える準備となった。

会社関係では、お中元の季節。

ところが最近は、
お中元・お歳暮に限らず、
年賀状や暑中見舞いといった
季節の挨拶について再考する動きも多い。

或る会社では取引先に対し、
事前に「お中元・お祝い品辞退」
・・・という文書を出すところもある。

お互い経費の無駄をなくそう
・・・ということもあるし、
最近では環境への配慮もあるかもしれない。

簡単に言えば、
わずらわしさから解放されたい
・・・ということなんだろうけど、ね。

個人的な付き合いであれば話は別だが、
会社間のこうしたやりとりは確かに無駄。

経費が認められないのであれば
自腹を切ってでも・・・なんていう
自称・営業マンの鏡もいるようだけど、
こうした慣習自体をやめようということなので
経費さえかけなければいいのか
・・・というと、そうではない。

誰かが自腹を切って贈り物をしていれば、
その後で担当になった人も
同じように自腹を切らざるを得なくなってしまう。

そもそも得意先に対する感謝の気持ちは、
仕事の内容・・・
先方の商売にとってプラスになる情報や提案
・・・によって示すべきで、
贈り物でなければ示せないものではないはず。

むしろ贈り物を乱発する営業は
仕事の内容で示せないことの穴埋めに
贈り物をしているように軽く見られてしまう。

自分が伝えたい気持ちを持つことも大切だけど・・・
商売の場合には、まず
相手が伝えてほしいことを伝えることが重要。

また、会社にとって贈り物をすることは
イコール値引きしているだけのことなので、
値引きをせずに営業展開できる
技術を身につけるべきだろう。

仮にお中元やお歳暮がもらえないことによって
取引きに影響するような相手であれば・・・
その程度の会社とは
積極的に付き合う必要もなだろうし、ね。