Episode No.2551(20061025)
かみ合わない理由

何を感じようと本人の勝手。

それを止めることは
誰にもできないし・・・
きっと本人にだって、できやしない。

木琴を叩けば木琴の音が出て、
釣り鐘を叩けば、釣り鐘の音が出る如く、
感情の響きは
器が変わらない限り、変えることはできない。

どこに進もうと本人の勝手。

よく考えて進んでつもりでいても、
実際には・・・
感じたことに対して
体裁を整えているだけの話。

じゃあ、考えなければならないのは何時か?

・・・それは、人と接する時。

自分が感じた通りに
他人も感じるということは希であるから、
なぜ、そう感じたのかを説明する必要がある。

自分が進む道も・・・
なぜそちらに進むのかを説明できないと、
近くにいる人たちに迷惑がかかる。

いくら考えたところで、
自分が感じたことを
感じなかったことにするわけにはいかないので、
そこで必要になってくるのが
・・・説明の順番。

いかに正直な話をしようと、
順番を誤ると、他人には通じない。

考えるという行為は
順番を導き出す行為であると言っても
過言ではないんじゃないかな。

説明がヘタを見ると・・・
自分が思ったことを、
ただ一心不乱に口にしているだけで、
語る順番をまったく考えていない場合が多い。

いきなりラストシーンを見せつけて、
さぁ感動しろ!と言ったって
誰も感動してくれるはずもない。

メインデッシュを出されてから
前菜を出されても
・・・食いづらくて仕方ない。

もっと極端に言えば・・・
食べてもいない料理の
勘定を請求されたら相手は怒り出す。

あとで料理を出そうと思っていたなんてのは、
それが伝わっていなけければ
ただの自分勝手な言い訳
最悪の場合には詐欺扱いにされてしまう。

物事の順番を知っていることが
大人の条件じゃないかな。

無論、順番通りに物事は進まない。
だからこそ順番が大事なんだ。