Episode No.1624(20031107)
やればできることはわかっている

まさか「デビ〜ルっ!」というかけ声を
口ぐせにしている人はいないと思うが・・・
確かに、口ぐせによる運命や人格の形成
あるかもしれない。

「苦労来い」
「他人歓迎」
「私はまだかつて嫌いな人に会ったことがない」
・・・という3つの言葉を
自分の口ぐせだと言っていたのは
映画評論家の淀川さん

その淀川さんも
実は、こんな正直なコメントを遺している。

「大嘘ね。
 ぼくは右から来る人、嫌い。
 この人も嫌い。こっちも嫌い。
 少年時代、ずっと人が嫌いだった」

そんな自分が嫌いになった淀川さんは

「人を愛さないで、
 愛してくださいと思ったら、だめ」

・・・ということを映画から学んだという。

そこで映画監督のように
自分を演出しはじめた。
・・・それが、3つの口ぐせとなる。

口ぐせ研究家、佐藤富雄教授は
医学博士でもあるので、
医学的見地からこんな解説もしている。

「痛みが止まると信じた人の脳の中には、
 エンケファーリン、ヘータエンドルフィン、
 ジュノロフィンなど、
 モルヒネの150〜200倍の
 麻酔効果がある物質が、実際につくられています」

「人に話す」ことは、
実は「自分に話している」こと。

私自身・・・
このホームページを毎日書いていて
体内に、それまでにない物質がつくられていることを
ひしひしと感じている。


参考資料:「映画の話術」淀川長治=著 朝日出版社=刊 ほか