Episode No.1293(20021016):普遍的なニーズ

「おまえたちは
 狭い庭を全世界だと思っている小さな蟻だ」
・・・メフュラス星人

ウルトラマン〜第33話/禁じられた言葉』
(脚本:金城哲夫/監督:鈴木俊継)に登場する
メフュラス星人は、インテリだ。

原始的な怪獣ならともかく・・・
人類をはるかに超える科学力を持ちながら
最後はウルトラマンとプロレスをしてしまう
ほかの宇宙人とは、ひと味違う。

「自分は宇宙人でも地球人でもない」と語る
ハヤタ隊員に向かって・・・
「スパイめ」となじるメフュラス星人は
最後の肉弾戦でも・・・
「やめよう。宇宙人同士戦っても意味がない」と
笑いながら消えてゆく。

メフュラス星人が狙っていたのは当然、地球。
しかし、メフュラス星人自身が最後に語るように
本当にほしかったのは、人間の心だ。

メフュラス星人の名前は・・・
悪魔メフィストからきているらしい。
確かに、そんな目をしている。

ウルトラマン・・・と言えば
今や特撮ヒーローの古典だけど
もちろん放映当時は時代の最先端。

いつの時代も
最先端の技術をつかって描きたいのは
・・・人間の心、なんだね。

そう考えると・・・
人間が一番、進歩してない、な。
最もいつの時代にも
若い悩みを抱える層はあるってことだろうけど、ね。


参考資料:DVD「ウルトラマン VOL.9」円谷プロ 発売元=パナソニックデジタルネットワークサーブ(株)