20010923
でじたけ流 教育論第67回 師はずこ

今さらだけど・・・やっぱり、学校の先生はどこかヘンだ。

職業をひとまとめにして言うべきじゃないのかも知れないけれど・・・
そうとらえられても仕方のないことが多すぎると思う。

これは一重に学校をとりまくシステムの問題なんだろう。
だから・・・
たとえ、ある先生が一生懸命になって改革をしようとしても
その成果は・・・なかなか保護者まで伝わって来ないのが現状だ。

何でおかしいんだろう・・・
そう考えてみると答えは簡単。
学校という社会が、あまりにも現実社会とかけ離れた温室にあるからだろう。

普通の民間企業・・・
いや、たとえ役所や政治家でも
就職していきなり「先生」と呼ばれ、ある意味お山の大将になれる職場などない。

弁護士や医者だって「先生」と呼ばれるかも知れないが・・・
下っ端の時代は必ずある。

学校の先生には、慣れない時代はあっても・・・下っ端の時代はないんじゃないか?

もちろん、学校の先生には学校の先生なりの苦労はあるだろう。
いきなり何十人もの子供たちをまとめて指導しなければならない。
うちなんか子供が3人いても大変なんだから・・・それは大変な仕事だと思う。

しかし、その仕事上の大変さが・・・
本来の「先生」という仕事を大きくゆがめているように思えてならない。

つまり、今や先生の仕事は・・・
生徒を「教える」ことではなく「管理する」ことになっているんじゃなかろうか?!

多くの民間企業は、組織や生産を管理して実績を上げることをめざす。
それと同じように学校の先生もまた
生徒を無難に管理し、サラリーをもらうことが実績になっているような気がする。

本当は・・・ひとりでも多くの心豊かな人間を育てることが実績のはずなのに。

塾と学校の差は、どこにあるんだろう?
効率よく学ぶだけなら、塾の方がよっぽどいいんじゃない?
先生の実績も明確だしね。

以前、トップページの方で書いた内容を・・・フト思い出す。
あるテレビドラマでの生徒のセリフ・・・

「庭にプールがあると、親たちは危ないから近づくなって言うわ。
 やがて、プールを囲う塀ばかり高くして・・・。
 そんなことするより、泳ぎ方を教えてよ!」

泳ぎ方を教えられない先生というのは・・・きっと泳ぎ方を知らないんだと思う。
自分で泳いだことがない人に、泳ぎ方や泳ぐ楽しさを教えられるわけがない。

実際・・・
体育会系の部活動では、管理者として名を連ねているだけで
そのスポーツについて何もやったことのない顧問の先生も少なくないようだし。

管理し、管理されることの虚しさだけを伝えてるんじゃあ・・・。
それこそ『米百俵』の精神を学校の先生に読み返してほしいな。

ここまで言うなら・・・
できるできないは別として、私が自分で教育改革運動をした方がいいんじゃないか・・・
そう思うこともなくはないけど
それじゃあ、うちの子供たちの時代には間に合わないからね。
せいぜい・・・
自分チの子供と、うちに出入りしている近所の子たちくらいには
私なりの人間関係を作っていくつもり。

先生の言うことだけ聞いてたら、リッパな大人になれないってね。

この文章を読んで腹を立てる現役の先生がもしいたら・・・最後に言いたい。

私のような素人相手に腹を立てるのは、自分がやっぱりプロじゃない証拠だよ。

ほかの仕事でもそうだけど・・・
「現場のことをわかってない。だったら自分でやってみろ」と口にした瞬間に
自分の仕事を放棄していることになる。
仮にお客さんに文句を言われても・・・これだけは言っちゃいけない。
自分でできないことだから、人に頼んでるっていう大前提があるんだから。

プロなら素人に対して納得のいくように説明できるはず。

とくに先生だとしたら・・・教えるのが仕事でしょ。

でじたけ流 教育論

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