20111211

第592回

受験まで、もうあと数ヶ月…。

今年の冬はインフルエンザに絶対かかってはならない
…という戒厳令の下、家族全員が予防注射をした。

それで安心したのか…
小６の次男は見るからに寒そうな半袖Ｔシャツ姿。

おいおい、インフルエンザにかからなくたって、
風邪をひくことはあるんだよ。

実に油断大敵な冬である。

大学での模擬テストに
緊張しまくった高３の長男の薦め(？)で、
みかんに父親の顔を描いている中３の長女も、
普段は行ったことのない場所で
模擬テストを受けることになった。

うちの最寄りの駅から約１時間半。
電車を二回乗り換えて行かなければならない。

前日の夜…
行き方を調べていた長女の眉がヒクついてきた。
とても一人でそこまで行く自信がない。
…で、とうとう久々にワンワン泣き出す始末。

たまたま私は珍しく出張があったので、
当日の朝、途中まで一緒に行くことができて
事なきを得たのだが…。

それにしても…難しい勉強してるわりには
電車に乗って目的地まで行くことができんのか…！

少しくらい勉強ができるより、
こういう日常的なことの方がずっと大事だよなぁ…。

今は学校でパソコンの使い方くらい
当たり前にように教えているようだけど…
考えてみると、
バスや電車など交通機関の使い方や
飛行機の予約の仕方…
映画館の入り方やコンサートのチケットのとり方…
こうしたものは、いったいどうやって身につけるのか？

自分のことを振り返ってみると
…すべては好奇心と冒険心から。

何から何までお膳立てしてもらって、
準備万端整わないと何もできない。
正式に教わったことでないとわからない
…というは生活力のなさを自慢しているようなもの。

さて、出張から戻って長女と顔を合わせると、
長女は模擬テストの内容などそっちのけで、
模擬テストの帰り道の話をはじめた。

「大冒険だったんだよ。
　でも一人で帰って来られた」…と、どや顔。

ついこの間、ワンワン泣いていたのにさ。

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