20111204

第591回

よほど生きるか死ぬか…という場面でもない限り、
日常的な争い事で勝つのは、
力の強い奴…じゃなくて…ケンカに慣れた奴。

たとえポルシェやフェラーリに乗ってたって、
道を知ってる軽自動車には敵いっこない。

この間、高３の長男が模擬テストを受けて、
ゲッソリして帰ってきた。

どうも出来が悪かったらしい。

それも問題が難しいとかいうことじゃなくて、
会場が大学のキャンパスだったために、
緊張して、まったく集中できなかったことが敗因らしい。

そんなことはお構いなしで、
グビグビ酒を呑みながら、
新しい「さまぁ〜ずライヴ」のDVDを見ている父親に
息子が尋ねてきた。

「お父さんは緊張することあるの？」
「おお、あるよ。しょっちゅう、ある」
「えーっ、あるの？　じゃあどうしたら緊張しなくなるの？」
「そんなものにコツはない。
　何回もやるしかない。そうすれば、だんだん緊張しなくなる」

カミさんは、あんまり長男がしょげているので
可哀想に思ったらしいが、
私は逆によかったと考えてた。

だって…、
そういう失敗を経験できるのが模擬試験だろ？
本番で過剰に緊張しないように練習するんだから、
むしろ失敗できた方がいいんだよ。

何度もしている例え話だけど…
絶対に転ばなくなってから
自転車に乗る奴なんていないだろう。

失敗しそうだからやらない…でいると、
永遠に何もできなくなってしまう。

せっかく失敗をさせてもらえるのなら、
その経験をありがたく思わないと、ね。

そこで最後に必要になってくるのが、
やっぱり…準備より覚悟なわけだ、よな。

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