![]() 第114回 理想の親子像 |
親子と言えば・・・『巨人の星』。
次々と編み出される魔球の数々に・・・ 私も漫画本やテレビアニメに熱中したものだ。 ただ・・・ 同じ梶原一騎作品では、どちらかと言うと『タイガーマスク』派の私としては、『巨人の星』にどうしても感情移入できない点もある。 セ・リーグとパ・リーグの区別もつかないほどの野球オンチだから・・・というのも理由のひとつには違いないが、そこは名作ドラマ。野球少年でなくても、ちゃんとわかるようにできている。 最も原作の梶原一騎や川崎のぼるも、当初は野球をよく知らないことを理由に出版社から依頼を断っていたらしいけどね。 私が今ひとつ入れ込めないのは、飛雄馬と一徹の親子関係。 物語の中心となるこの親子の関係が「漫画だから見ていられる」としか思えないのだ。 親の果たせぬ夢を子供が実現する。 それは美しくもあり、また惨めにも感じるのは私だけだろうか? 子供を幸せにしたいとは誰もが思うけど・・・ 自分が体験できなかった幸せの幻影を子供に投影するのはいかがなものか。 子供が親の背中を見て育つものだとしたら・・・親が幸せじゃなきゃ、子供が幸せになるわけない。 『教育論』の名を借りて、実は好き勝手なことばかりしている父親の日記を書き綴っている私には・・・理想の親子像がある。 これもドラマの話なので、本当のところはわからないが・・・ 昔、ジョージ・ルーカス製作、フランシス・コッポラ監督の映画で『タッカー』というのがあった。 第二次大戦直後に活躍(?)した実在のアイデアマン、プリストン・タッカーの伝記映画だ。 タッカーについては【ここ】を参照してもらいたいんだけど・・・ いつも仲間と一緒に新しい商売にチャレンジしているタッカーにも息子がいて、高校を卒業する息子が父タッカーに進路の相談をする。 父は仲間との討論に夢中で、息子の話は半分にしか聞いていない。 「大学に行きたければ行けよ」 息子は父とその仲間を追いながら言う。 「そうじゃないんだ。僕も仲間に入れてほしいんだ」 父はようやく息子を振り返る。 「おお、そうか! じゃあ、そうしなよ」 ほんのワン・シーンだったけど、こんなやりとりがあったと思う。 息子が父親の跡を継ぐ・・・のがいいと思ってるわけじゃない。 自分のやりたいことに一生懸命な父親に息子が魅力を感じて「仲間に入れてほしい」と自ら進言するのが、すごく自然で粋なんだ。 そこには、大リーグボール養成ギブスはない。 あるのは人生を楽しみ、仲間に慕われる父親だけだ。 子供に何かをしてやりたいと思うのは当然だけど・・・ 自分は今、やろうとしていること、やりたいことがキチンとできているのか? 問題はそこだと思う。 自分はこんな部分で損をした、ということがあれば、子供に損をしない見本を今見せられるようになっているのか? 自分は相変わらず・・・っていうんじゃ、張り合いがないよな。 女の子にモテなくて苦労をしたんなら、今自分がモテるようになってやろうじゃないか! 自分の人生の落とし前を・・・子供につけさせてどーする? 父と娘・・・だと、また違うと思うけど、ね。 その悩みどころについては、またいずれ。 |
増・築・日・記 22
真夜中の行水 |
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二期工事が本格的に始まった。 すでに「旧でじべや」は内張どころか壁まではがされ、わずかに窓と換気扇の穴が痕跡を残すのみとなっている。 隣にあった小さな風呂と、ここをブチ抜いて・・・念願の大きな風呂を改築中。 そういうわけで今、我が家には風呂がない。 幸い隣が実家なので風呂屋に行く必要もないのだが・・・。 こういう時くらい、家族で風呂屋に行くのも悪くない。 ・・・とも思うが、考えてみるとうちの近所には風呂屋自体がない。 実際、子供たちと私とでは生活の時間帯がズレているので、毎日車に乗せて風呂に行くわけにもいかないけど、ね。
物置を作るのに深夜まで大工仕事をして、汗だくになってもシャワーすら浴びられないことだ。 隣の家に深夜上がったら、寝ぼけた親父に「誰だ!」と叫ばれたこともあったので、屋上に上がって子供用プールで行水することにした。 深夜の2時、3時に子供用プールのわきで大の大人がピチャピチャやってるのも、それはそれで端から見れば不気味だと思うが・・・。 まだまだ暑いと思っていたけど、さすがに深夜となるとかなり肌寒い。 これで風邪でもひいたら・・・馬鹿だな。 |
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