大きな岩を背に、入り江に向かって腰を下ろし、伊豆高原駅で買ってきたサザエのつぼ焼弁当を開いた。見下ろす入り江の透明感はまた格別で、季節を忘れて飛び込んでみたい衝動にかられる。食べ終わった弁当に残されたサザエを海に帰してやることにした。きらきらの光を放ちながら沈んでいくサザエは、底に着くまではっきりと見えた。






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