THE THEATER OF DIGITAKE |
宮田浩一郎■長塚 京三
宮田裕美子■田中 裕子 三村しより■石田ゆり子 |
宮田良樹■??? 柳 俊雄■柳葉敏郎 岡崎■イジリー岡田 OL3人組■パフィー&山口もえ 木下の愛人■安西ひろこ |
■度胸・・・転落 いつの間に、こんな場所に来てしまったんだろう? 宮田浩一郎は狭い足場から腰をひくようにして、下をのぞき込んだ。 地面まで20メートルくらいはある。 「課長〜! 頑張って〜!!」 三村しよりの声が、かすかに聞こえた。 米粒のように小さな姿が小刻みに手を振っているのがわかる。 足下に目をやると、太いヒモで巻かれた両足。 ・・・バンジージャンプの台なんだ、ここは!! 冗談じゃない・・・そう思って階段を探す宮田だが、またも三村の声が耳に飛び込んできた。 「課長〜! ステキー!!」 今の言葉は? ステキ? それとも・・・好きよ? 宮田は耳をこらしたが、もう何も聞こえない。 さぁ、ここまで来て後へは引けない・・・男として。 宮田は度胸を決めた。 ベッコウの眼鏡をはずし、わきへ置く。 が、念のため、そばにいた係員に尋ねてみる。 「このヒモ・・・本当に大丈夫なんだろうね?」 深々と野球帽をかぶった係員はうつむいたまま答えた。 「・・・さあ?」 はずした眼鏡をあわててかけ直した宮田は係員に詰め寄った。 「さあって何だよ? さあって言うのは? え?! キミ」 係員はゆっくり宮田の顔を見た。 「・・・柳クン! 何でこんなところに?」 柳は右手に持った大きなハサミをジャキンと鳴らすと、左手で宮田の肩を思い切り押した。 「柳!! やめろ〜」 宮田の体が宙に浮いた。 |
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