THE THEATER OF DIGITAKE |
宮田浩一郎■長塚 京三
宮田裕美子■田中 裕子 三村しより■石田ゆり子 |
宮田良樹■??? 裕美子の妹・世理子■中森明菜 柳 俊雄■柳葉敏郎 OL3人組■パフィー&山口もえ 以上、作者による勝手な配役 |
■いっしょに笑おう 宮田浩一郎は、落語が好きだ。 とくに好きなのは、しん生をはじめとする古典落語だが、立川談志も嫌いではない。 単純に言って、笑うことが好きなのだが、最近のテレビのバラエティ番組には、どうも笑えなくなってきた。 お笑いは好きだが、若者好みのバラエティが苦手・・・という点で、落語愛好家は何だかおカタいイメージに見られている。 妙なモノだ・・・と宮田は思っていたが、あえてそのギャップを埋めようとするワケでもなかった。 ただし、本当に面白いことがあると、他人にもその面白さを伝えたいのが人情。 その日もテレビの落語番組に大爆笑した宮田は、妻や息子にそれを教えたくなった。 「おい! 見て見ろよ。面白いぞー!」 ブラウン管から目を離さずに宮田は叫んだ。 「おい! おい! これ、これ!!」 しかし、家人の返答はない。 やがて、テレビからは「お後がよろしいようで」という落語家の挨拶と同時に景気のいいお囃子が流れてきた。 「何だ、誰もいないのか?」 テレビの前から立ち上がった宮田は、台所から2階まで、くまなくのぞき歩いた。 ・・・妻や息子の姿はない。 いったい、どこに行ったんだろう・・・と思っているところへ玄関のチャイムが鳴った。 てっきり家族が帰ってきたものとドアを開けると、そこには三村しよりが立っていた。 「課長・・・入ってもいいですか?」 うつむきかげんで迫る三村。たじろぐ宮田。 「い、いやぁ。ど、どうしたんだ三村クン?!」 「入れてください・・・私を」 「うん、イヤ、それは・・・」 |
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