THE THEATER OF DIGITAKE
初めての不旅行2 7/8


■明日は月曜日

ようやく自分のベットに落ち着いた宮田は、枕元のスタンドをつけたまま、両腕を枕に天井を見つめていた。

・・・疲れる週末だった。
そして、違った意味で疲れることになるかもしれない週末だった。

明日は会社で三村クンに会うことになる。
会って当然だが・・・。

彼女は自分とのドライブのことを何か口にするだろうか?
それも課のみんなの前で・・・。

あえて秘密にするのも何だかイヤラシイが、これは自分と三村クンの2人だけしか知らないことだ。
へたに会社の連中に聞かれて、妙な想像でもされるとかえって厄介なことになる。

本当にやましい関係でもあれば、絶対に言わないだろうし、仮に他の誰かに気づかれてウワサになってもあきらめはつく。
しかし、何もないのにウワサだけ立てられたのではワリに合わない。

家中の戸締まりの確認を終えた妻が寝室に入ってきた。
宮田は、おもむろに枕元のスタンドを消して、眠る姿勢をみせた。

隣のベットに入った妻が小さな声でささやいた。

「あなた・・・」

「うん?」

宮田は目をつぶったまま答える。

「あなた・・・私、ちょっと気になることがあるんですけど・・・」

ドキリとした宮田は眉をひそめて言った。

「な、なんだい?」

「・・・女の人・・・」

その言葉を聞いた宮田は、そのまま気絶してしまいたかった。


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