今日、5月19日。
全米とカナダで、およそ20年ぶりに「スターウォーズ」の新作が公開される。
「スターウォーズ」の生みの親、ジョージ・ルーカスが「スターウォーズ」第1作以来、22年ぶりに自ら監督した話題作には、1ヶ月前からファンが劇場前に列を作るほどだという。
ファン以外の人から見れば、この熱狂ぶりは、とても理解しがたいものだろう。
私自身は、劇場に並ぶまではいかないものの「スターウォーズ」関係のオモチャを見ると、ついほしくなってしまうくらいのファンではある。
初めて「スターウォーズ」を観た時には、やはりド肝をぬかれた。
ファースト・シーンに現れる、どこまでも続く巨大な宇宙戦艦。
そして何よりも、これまでのSF映画とは違い、登場する乗り物やロボットのボロさに妙なリアリティを感じて引き込まれたような気がする。
昔、あるテレビ番組でルーカスが子供の頃、撮ったという8ミリフィルムの一部を紹介していた。
場所はルーカス家の台所で、画面の左右にお皿が積んである。
その皿を右の山から左の山に一枚ずつ移動してはシャッターを切る。
連続して見ると、左右の山が高くなったり低くなったり・・・いわばトリック撮影の初歩。
驚いたのは、その皿の山のまわりを小さなロボットがちょこまか動き回っている。
よく見ると、間違いなく「スターウォーズ」に登場する小型ロボット、R2-D2なのだ。
ファンたちの熱狂ぶりをよそに、ルーカス自身にしてみれば、小さな頃から考えていたことを大人になってやってみせただけ・・・のことなのだろう。
前3部作と今年から公開される新3部作の間が20年も空いたことについて、ルーカスの考えはこうだ。
「テクノロジーがようやく私のやりたかったことについてきたので、新しいプロジェクトを進行させたのさ」
目の前の現実を越えたところに本当に新しい発想がある。
今できることをまずやらなければならないのは当然だが、今はまだできないことに向かって想像をふくらますことができるくらいでないと人間は大きくなれない。
ルーカス家の台所から飛び出した「スターウォーズ」プロジェクトも大きく成長した。
新3部作、1本あたりの予算は日本円にして138億円。
日本での公開は、この夏からだが・・・すぐ元はとっちゃうだろうな。