Episode No.6988(20210102):[挑戦]Challenge
歴史を書く〈下〉
まさか劣等生だった自分が
歴史の本を書くなどとは
夢にも思わなかった
ものを書くのは好きで
学生時代には映画に興味をもって
シナリオを書く真似事くらいはした
オリジナルの物語を書こうと
四苦八苦した時もあった
だが人生経験もなく
ものの見方もできていない頃に
書けるものと言えば
…日記に毛が生えた程度のものだ
その点
歴史を書くことは
何らオリジナリティを必要としない
あらすじはとっくに決まっている
むしろ創作力を発揮した歴史話は
歴史を歪めてしまいかねない
必要なのは
可能な限りの史実調査と
伝わりやすいように工夫された構成
自分の考えは一切必要としない
よく…
諸説ある
…という
免責をつけているのを見るが
解釈に諸説はあっても
事実に諸説はないと思う
その作品を仕上げるために
どこまで調べたか…それがすべて
自分の考え
…というか思いが必要なのは
取り上げる人物をどこまで
共感し敬愛できているかということ
そうやって掘り下げていって
思いが届いていくと
歴史もちゃんとそれに応えてくれて
思いがけない
感動的なシーンを教えてくれる
大きな恐竜の骨が見つかるように
史実に忠実な
歴史物語を書く上では
書いてる著者自身が最初の読者でもある
さて…
昨年8月に
助蔵物語を完成させてからというもの
実はまともに書き物をしていない
まだまだカタチにできていない
エピソードはたくさんある
例えば…
お吉と一緒に玉泉寺へ奉公した
お福についての話…や
助蔵が妻を実家に帰した
もうひとつの理由…
お吉が横浜で鶴松と再会し
所帯をもって幸せに暮らしていたのに
なぜ下田に戻ったのか
そして
その後どうして鶴松と
別れることになってしまったのか
…その謎を解き明かす新解釈など
お吉や助蔵は一般庶民なので
大名のように詳細な記録はない
それだけに
これまでの本を作り上げるためには
周囲にいた人物まで
徹底的に調べる必要があった
その結果わかったことで
これまでの本の切り口とは違うことから
まだ書いていないこと少なからずある
今年2021年は
西山助蔵の没後100年
まずは助蔵イヤーとして
助蔵物語をアップデートしたいと思う
完成した物語を
アップデートするとは
どういうことなのか…?
舞台化やアニメ化となれば
間違いなくアップデートだが
さすがにそれは
独りの力では到底実現できない
あるいは
これまで描いてきた物語の舞台を
ネット動画で紹介することくらいは
できるかもしれないが…
いずれにせよ
コロナがもう少し落ち着くまで
もう少し考える時間はありそうだ
いや…
考えてる暇はあまりないかもしれない
何から動き出してもいいように
ネタを書き留めつつ
…もっと
歴史や動画の勉強をしておこう
やっぱり今年も…人生日々更新
【歴史を書く〈上〉】