Episode No.6256(20180901):[日記]Diary
設立記念日
Anniversary of establishment of PBC
9月1日は防災の日…だが、
自分にとっては
亡き盟友と小さな会社を興した記念の日である。
会社はあいかわらず小さなままだが、
今年で22年目を迎えることができた。
奴が亡くなったのは7期だった。
当時からすると仕事の内容もたいぶ変わった。
だが、そもそも自分たちの考えを
カタチにするために興した法人なので、
そのポリシーは貫いているし、
現在はもっと直接的にカタチにしている。
故に、まったく儲かりはしないが、
儲ける…という意味合いは
若い頃と比べて、たいぶ変わってきたように思う。
たいした経験や技術、実績も持たない若い頃は、
金を稼ぐことで
安心をしたり、自慢しようということに懸命だった。
ところが金は、
いくら稼いでもすぐになくなってしまう。
かといって、
つかわずに貯めておくだけでは役には立たない。
貯金通帳を眺めて自己満足にひたるだけだ。
後の世に残る仕事をしたい
…と真剣に思い出したのは50代も半ばにさしかかった頃。
昔なら定年の年だし、
さらに昔なら寿命が来ている年だ。
かつて一度、
アップルコンピュータを追われたジョブズは、
小さなアニメスタジオを買った。
「トイ・ストーリー」を製作中だったピクサーである。
それまでの、
食うか食われるかのビジネスの世界に
少し嫌気もさしていたのだろう。
当時のインタビューで
ジョブズはこんなことを言っている。
これまで自分が作り上げた最新鋭のコンピュータも
数年後には、もうお払い箱だろう。
ところが「トイ・ストーリー」は
100年後の子どもたちも喜んで観るはずさ。
…なんてかっこいいんだろう、と思った。
とてもジョブズの足下には及びもしないが、
少しでもそんな真似事がしてみたいと思っていた。
40代になって、
若い頃、将来だと思っていた時代に入ってしまった
…と考えた。
50代にもなると、
もう今やらずして未来などない
…という強迫観念さえ感じている。