よく聴く浪曲には
義理人情の世界が描かれていて…

人を助けた方は忘れていても、
助けられた恩は寝た間も忘れない。

…というようお決まりのフレーズが出てくる。

本当は、どちらも、そんなつもりに
なっているだけかも知れないな
…と斜に構えてしまうこともしばしば。

助けた方は、人を助けたような
恩着せがましい気持ちがないから
忘れてしまうんだろうし…。

助かった方もおそらく、
普段は何でもないことを
いたく感じるモードに入っていて、
助けられたという気持ちになることを
望んでいたんじゃないだろうか…。

人に裏切られた…とか、
人を裏切った時…も同じで

裏切られたと感じる時には、
何か相手に過剰な期待をしていた結果であり、
裏切った時にも、
そのことは同時に
自分を裏切らなかったという
正当化意識に
こり固まっている場合がほとんどである。

いずれにしても人は…
まるで占いを見るように、
己のわがままを
都合のいいように解釈しながら、
愛だの、夢だの、信頼だのと、
体裁を取り繕いながら騙し騙し生活している
…に過ぎないのかもしれない。

そして最後は多数決で
自分の位置を確かめようとする。

自分の意見に賛成してくれる人を集めて。

しかし、そこに逃げ込んでしまったら、もう
本当の愛も、夢も、信頼も
…なくしてしまうだろう。

自分を捨てられるだけの
ロイヤリティをつかんだ者は強い。

自己を正当化することなく、
突き進む者は誰も止められない。

だから、人生日々更新。