台風が続けざまに日本を縦断してる。

何十年も、そこに住み続けた人が、
今だかつて経験をしたことのない自然の猛威。

もう、異常気象が当たり前になって、
いちいち異常という言葉をつかうのも、
かえって不自然さを感じてしまうほどだ。

ニュースに映し出される倒壊した町の様子は、
まるでゴジラのワンシーンのようだ。

傘を吹き飛ばされた人…
電車が止まって途方に暮れる人…
家が土砂に埋まってしまった人…

それでも、マイクを向けられた被害者は、
話終わると、あと笑みを見せる。

これだけひどい目に遭っても日本人は笑う。

それは、昨日今日はじまったことではない。

幕末の伊豆下田。
初のアメリカ領事館が置かれた玉泉寺。
そこに住み着いたハリスとヒュースケンは、
嵐の翌日、
大破した漁船を引き上げている日本人たちが、
泣くでみなく、恨むでもなく、
ただ淡々と作業を続け、
時折お互い顔を見ながら
笑っているのに驚愕した…という。

そう、お互い…。
日本には“おもてなし”だけでなく、
“お互いさま”という言葉がある。

つらいのは自分だけじゃない。
ならば、みんなで力を合わせ、
この難局を乗り切ろう。

見交わす顔があることで、
日本人は笑う力を発揮する。

だから、人生日々更新。