廃屋に侵入したり、
川から土管にもぐり込んだりしていた
コンクリートジャングルの少年時代。

暇を持て余すとよくやったのは、
友達数人で棒を１本持ち、
曲がり角になるとその棒を立て、
倒れた方向にただひたすら歩くという冒険。

東京都中野区江古田という場所は、
中野のはずれにあるので、
ちょっと歩くと、すぐに別の区に入る。

別の区の看板が見えると、
子供たち同士でここまで来た
…ということに興奮を覚え、さらに進む。

やがて夕暮れ。
疲れてくると、また
とんでもないことを言い出す奴がいる。

歩調が遅くなった友達を見て
「早く走る方法を教えようか？」

そして、そいつは最寄りの家のベルを押す。
いわゆるピンポンダッシュ。

またそれが高じるとさらにひどくなる。
「早く走る方法を教えようか？」
…と言うなり、人んチに石を投げ込む。
ガラスの割れる音を合図に猛ダッシュ。

今考えれば立派な犯罪。
45年前のことだから、もう時効…だよね？

＞＞＞To be continued

<<<back