試練は年齢と共に高まる。

by ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

自分が最初に出会ったゲーテの言葉。
中学３年、
初めての受験を目前にした時だった。

同じ言葉をもっと以前に読んだとしても、
とくに感じ入ることはできなかったろう。

言葉の意味は、
ある程度の経験や
自分に受け入れる姿勢がないと、
まったく伝わって来ない。

学生時代の勉強のように…。

自分が病気をしてみて初めて、
健康な頃にはわからなかったこと
…に気づいたり。

自分が子供を持つ身になって初めて、
子供たちの周囲に潜む危険
…に注視するようになったり。

そして誰でも…
年をとればとるだけ、
新しい経験にブチ当たっていくわけで、
新しいことを学ぶ姿勢がなければ、
とても器用には生きられない。

その上、古い経験則に邪魔されて
新しい現実は老眼の如く見づらくなっていく。

しかし、自然は人に
年をとるだけで高まる能力も与えてくれた。

それは…忘れる力。

忘れることができたら、
何の苦しみもないから、ね。

だから、人生日々更新。