いかに著名な歴史家であろうと…
タイムマシンを持っているわけではない。

司馬遼太郎だって、
絶対に坂本龍馬に会ったことはないはず。

…にもかかわらず、
まるで会った人の話すように
登場人物の心情を描くことができるのは、
史実の収集力だけでなく、
史実から人の気持ちを想像できる
人間への理解力があるからだと思う。

史実から事実を紐解くことが
…歴史研究家の仕事なら。

史実から動機を紐解くことが
…歴史小説家の仕事になるのだろう。

史実もたくさん集めてみると、
中には間違った記述があることに気づく。

さらに、
わざと史実と違うことを
記録したのではないかと思えることもある。

それを見抜くには…
書いた人間の動機を紐解かなければならない。

人間を理解する…とは、
その人間の動機を
その人間以上に知ることである。

だから、人生日々更新。