でじたけの「人生日々更新」規定

Episode No.5206(20150425)[日記]Diary

規定
Rule

もう30年以上も前の話で
時効だろうから告白するけど…。

とはいえ、あくまで合法的な話で、
決して犯罪を犯したわけじゃない。

高校時代…生徒会長をやってた。

動機はきわめて不純。
生徒会室という部屋がほしかった…のと、
部活の予算を握っているのが生徒会だったから。

部活動の予算は、
全生徒から集められる生徒会費を分配して賄われる。
その分配をするのが生徒会なのだ。

漫画研究部を立ち上げて、
前生徒会執行部が運営する部活動の予算会議に出た時、
…こんなやり方は、チョロいなと思った。

生徒会長になると、
手薄だった映画研究部の部長も兼任した。
漫画もいいけど、
本格的な自主制作映画を作りたかったんだ。

今はどうか知らないけれど、
当時、高校の文化祭というのは結構儲かった。

クラスでの出し物を
いいかげんな喫茶店にするところが多くて…
冷房もないのに窓に段ボールを張ってるものだから、
どのクラスも暑くて暑くて、
1本50円のコーラに氷を入れて2〜3杯に分け、
1杯100円で売っていたのだから儲かるわけ。

そした、その儲けも当然、生徒会に集められる。

会長としては、
出し物で赤字になったところに
儲かった金を分けようと提案した。

赤字を出しているのは…映画を作ったところばかり。

今のようにビデオはなく、8mmフィルムの時代。
1分撮るのに、
フィルム代、現像代で1,000円はかかった。

分配は金額ではなく、パーセンテージにした。
そこが、いい知恵だった。
一律、いくら…ではなく、
一律、100%の穴埋めをする、という取り決め。

100%…という大盤振る舞いに、
反対する者は誰一人いない。

しかし、最も喜んだのは…我が映画研究部。

映画を作った…とはいえ、
たいていのクラスの作品は
5分から長くても10分だったのに対し、
映画研究部が作った作品は本編42分、
…だけでなく、
NG、そしてメイキングが軽く60分以上あった。

故にみんなに分配したのは、
せいぜい1万くらいだったけど、
映画研究部に分配された金額はおよそ30万円ほど。

あくまでも平等に100%ずつ…だから、ね。

最も、この時作った映画は、
作られるべくして作られた、
重い映画になってしまったが…。

規定を作って周囲を納得させるのは、
実に骨が折れる作業だが、
規定を作る側にまわらないと、
自分がやりたいことはできないことを実感した十代。

だから…人生、日々更新

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