少し都会を離れた場所に行ってみると、
人の少なさに驚くことがある。

真っ昼間だというのに誰も歩いていない。
流しのタクシーもいない。

ところがすぐに思い直す。
都会の方が異常なんだ、と。

人で埋め尽くされて、地面の見えない交差点。
深夜なのに、真っ昼間のように明るい店先。

真冬にスイカを食うことばかり望んでいて
…それが本当に幸せなのか？

季節を感じ、季節のものを食べるのが
…一番美味いし、エコだよな。

自分で歩き回りもせず
探し当てたつもりになってるモノなど、
愛着がわくわけはない。

汗をかかないで呑んだビールは、
どんなに高くても
汗をかいた後の呑んだビールに劣る。

電車の本数が少なければ
時刻表をよく見て計画を練る。
計画を練るから、無駄なく動くこともできる。

携帯電話のない時代にした待ち合わせの方が、
出逢った時に、より嬉しく感じなかったか…？

不便だから…知恵が生まれる。
先が見えてることには…感動も喜びもない。

そう考えてみると…
便利だから幸せだってことじゃないことは確か。

便利は楽をするためのもので…
楽をすることは決して幸せじゃないんだよ。

便利な街ってのも…結局は、そういうことだと思うよ。