貴方には貴方にしか理解し得ない
辛い過去があったかもしれない。

思い出すだけで涙があふれ出るような
世間の常識からはずれた仕打ち。

ただ…、
その経験だけをベースに思考していたのでは、
…誰も貴方間ことを理解してくれないよ。

何故なら、たった今言ったように…
貴方が経験したことは、
…世間の常識からはずれていて、
…貴方にしか理解し得ないものだから、ね。

程度の問題はあっても、
誰もが自分にしかわからない
辛い過去や
辛い思いを胸にしまっていることは確か。

辛さなんて…比べることはできないだろ？

愛する人を失うことが
死ぬほど辛いことは想像できるが…
子供にとっては
大切にしていた貝殻一つ無くすことも、
この世の終わりのように悲しいはず。

自分がした経験というものは、
どんなに語っても
最終的には自分にしかわからない。

そういう意味でみんな平等なんだ。

それを自分だけ…と思った瞬間に
世間との間に壁を作ってる。

自分だけ…と思うことで、
この恵まれない状態が、
自分の努力不足のせいではない
…と肯定しようとしてる。

恵まれない状態を肯定してしまったら
…辛さは継続してしまうというのに。

風邪をひいた時…。
風邪をひいたのは
自分のせいではないかもしれないが、
風邪をひいているにもかかわらず
不摂生をして悪化させるのは、
…自分のせいじゃないか?!

辛かった自分の過去を
懸命に誰かに話すことで、
相手によっては、
敬意や、時に愛情を感じてくれるだろう。

…だから
話すと幾分、楽になるんだよ。

…でも
無条件に理解は求めないことだ。