Episode No.4166(20111229)[偉人]Great man

DNA
The life continues.

義父が亡くなった。

12月27日の未明のことだ。

その連絡をカミさんから受けてから、
今はまだ30分と経っていない。

次の連絡を待つ間、
蘇ってくる義父の姿を
ほんの少し書き残しておこうと思う。

80代後半まで
自分の口でしっかりと食事をしていたのだから、
幸せだったに違いないが…
一番可愛がっていた末娘であるカミさんが
臨終に間に合わなかったのは残念。

ただ、苦しんだ様子もなく、
眠っているように見えるというのは大往生の証。

お見事です。

ここ数日は、食欲こそあったものの、
身体が水すら受け付けなくなっていて、
急激に体力が衰えてしまったので、
前日には孫たち…つまりうちの子供たち三人が、
そろって見舞いに行っていた。

義姉さんと義兄のところは、
あいにく子供に恵まれなかったために、
義父にとっての孫は、うちの子三人がすべてだった。

うちに最初の子が生まれた時…
義父は「これで、わしのDNAは残った」と言った。

京都大学の理科を出た義父は、
晩年、研究室で実験をするかの如く、
台所で料理などもしたらしいが、
調味料の量が「少々」と書いてあると、
「具体的に何gと何故書かん」と
料理本に向かって怒っていたという。

義父のDNAを受け継いだ長男も今、
理科系の大学を目指して受験勉強中だ。

娘は父親に似て、息子は母親に似る傾向が強いと思う。
とくにうちでは、そうだ

…と、いうことは、
義父に似たカミさんが産んだ長男は、
最も義父に似ているということになる。

確かにDNAは残った。

数多くの想い出と共に…。

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