Episode No.3812(20101111)
思い出の自分

昔作られた誰もが知る名曲が、
どうやって出来上がったのかを
紹介するテレビ番組を見た。

隣で見てたカミさんが
「昔の曲を聴くと、
 その当時を思い出す」
…と言った。
確かにそういうことはある。

それで元気になれるとしたら、
いったい何故か?

例えば「リンゴの唄」を聴いて元気が出たという、
戦後の貧しい日本を生きた人々が、
当時を思い出したところで、
今よりずっと辛かった思い出しかないのではないか?

それでもなお、笑みがこぼれるとしたら…

その当時のこと…というより、むしろ、
時代とか、周囲の状況とは関係なく、
とにかく前向きに生きようと思っていた
自分を思い出すのではないか?

生まれて生きた時代は引き金に過ぎない。

どうな時代であっても、
自分の人生を切り開くのは自分でしかない。

楽しかった頃というのは、
金があった頃とは限らないよな。

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