Episode No.3811(20101110)
麻痺した奴ら

昔は映画の予告編といえば
映画館で本編が始まる前に見たものだが、
今はテレビやネットで見るのが当たり前。
しかも、
すっかり映画館から足が遠のいてしまっている。

DVDですぐ観ることができるし、
その方が安上がりということがまずある。

しかし、実際には
繰り返し予告編を見ることで、
何だか本編を見た気になっている感じもする。

映画館の大きなスクリーンで
一時停止ができない状況で見た予告編には、
今より大きなインパクトがあったように思う。

TSUTAYAに行けば、
何となく置いてあるのではなく…
いつ公開されるのか?
いつまでやっているのかを気にしなければならない
不便な時の方が、
もっと真剣に映画を観ていたし、
今よりずっと楽しみだったように思う。

オフィシャル・ホームページを覗けば、
映画に対する予備知識はそこそこ得られるから、
観てきたように作品についても話せるのだが、
それは富士山の高さは知っていても
自分の足で登ったことはないという
何とも説得力のない話だ。

富士山の高さは誰が語っても変わらないが、
肌で感じたことはみな違うように…
見どころとして紹介されてないどんな部分を
自分なりに感じることができるかが、
…本当は最も貴重なことのはず。

料理の名前や調理方法を知っていても
実際に食べてみなければ、
その料理を味わったことにはならないよ、ね。

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