Episode No.3761(20100913)
広告と広報

日本人である我々は、たいてい
北方領土は日本の領土である
…と信じているんじゃないだろうか?

北方問題はともかく、
何故行ったことも見たこともない土地を
日本の領土だと思っているのか?

こんな話を聞いたか読んだかしたことがある。

北方領土が日本の領土だというのは、
かつて政府公報がさかんにCMを流したから。

…そういえば確かに見た記憶はあるよ、私も。

そして、その政府公報という組織を作らせたのは、
かの田中角栄だった、という話。

世論を盛り上げることが目的だったんだろう、ね。

広告と広報は似て非なるものだ。
広告の費用対効果は、
わりとすぐにはかることができるけれど、
広報の効果は、なかなかすぐにはでてこない。

だから今のように景気が悪いと
広告に金はかけても広報にはなかなか金をかけづらい。

スーパーが価格競争をして、
近くのスーパーより、10円でも安いことをアピールするには
一人でも多くの人にそれを知ってもらうための広告が必要だ。

しかし…
たとえ、10円高くても、
あの店の商品の方が安心だというブランド・イメージは
実は広告だけでは育たない。

そうしたブランド・イメージを育てるのが広報の役目だと思う。

そして…
費用対効果がすぐに現れない広報を真剣に行うためには、
管理者ではなく、
ビジョンを持ったリーダーが絶対にいなければできない。

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