Episode No.3743(20100823)
実録トラブル体験談
巨大組織との仁義なき戦い-digitake.com 公に知られた大きな組織は極めて常識的で紳士的、付き合っていて安心感がある…なんて思い込んでいたら大間違い!

組織が大きくなればなるほど個人の責任感は希薄となり、そこには社会の常識を逸脱した独善的な常識が存在する。しかし、それを作り出しているのも、そこにいる個々の人間たちなのだ。


01 正しいだけでは勝てない

高2の息子が自転車を盗まれた。

息子は「自分の責任」と沈黙していたけど、稼ぎもない奴に責任なんて簡単にとれるものじゃないし、実際のところは別にもう1台自転車があるから、当面それで困らないと踏んでいたんだろう。

やられっぱなしで涼しい顔をしているなんて…ちっともカッコよくないぜ。
…落とし前はつけないとな。何より、こういうことが起きた時に、どう対処すべきかを学ぶことが重要だ。

その晩遅く、話を聞いた私は早速、警察に電話をかけて、盗難届の出し方を尋ねるよう息子に言った。もう11時頃になっていたけれど、警察は24時間営業だから大丈夫。
ただし、110番にかけるんじゃない。緊急じゃないんだから、かける先は地元の警察。
104番で地元警察の番号を調べさせた後、警察に電話。結果、最寄りの交番に行って届け出をするように言われたらしい。

ここまで一連の「すべきこと」については、カミさんも息子に伝えようとしていたらしい。
実は昔、うちの前にカミさんが車を駐めておいたら、キャンバストップをカッターで切られて、ドアを開かれ、中にあった小銭を盗まれたことがあった。

その時のカミさんの反応は、まさしく今回の息子と同じだったが、ずくさま警察に電話をかけさせたということがあったんだ。

その時、交番に車を持ち込んで盗難届を出したのは私だった。
同じ町内で車上荒らしがあったようで、私の前にも一人被害を訴えている人がいた。

私の番になると、少々疲れ気味の警官は「盗まれたのは…10円は何枚? 100円は何枚?」と気のない質問をするだけ。そんなの、いちいち覚えちゃいないし、盗られた小銭よりキャンバストップを裂かれた器物破損の方が被害は大きいのに、指紋ひとつ取るわけじゃなし…。犯人を捕らえようという気概は微塵も感じられなかった。

今回、息子が交番に行っても、自転車の車体番号がわからないと被害届が出せないと言われたらしく、すごすご帰ってきた。
そんなこと言ったら、番号登録していない物が盗まれた時には被害届は一切出せないじゃないか?

そこで息子に再度、「親に被害届の控えをもらってこいと言われている」「もし、届けが出せないようなら、対応した警官の名前を聞いてくるように言われている」と…後ろにやかましい親がいることをチラつかせることを伝授して、再び交番に行かせた。
むろん、それでもまともな対応をしないようなら、署に乗り込んでいくけどね。納税者として。

本当に悪いのは盗んだ犯人に決まっているけれど、そういう犯罪者を野放しにしているのは、怪我人や死人が出ない限り、まともに動こうとしない行政の側にもある。

何もかも行政の責任にするつもりはないし、まずは自己防衛が重要だと思うが、いざという時、力になってくれると思った行政が、力になってくれるどころか敵に見えてしまうことすらある。

生きている以上、いかに堅実な行動をしているつもりでいても、大なり小なりトラブルに巻き込まれることがある。まして自分で商売をしていればなおのこと、だ。

自分一人が交通法規を守っていても、信号無視してくる車や人は絶対にいるもの。…明日は我が身ですよ。

今週は息子の自転車盗難事件で蘇ってきた、私が実際に経験した訴訟事件について書いてみようと思う。

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