Episode No.3672(20100602)
素直の大罪

その男の気持ちは、とてもピュアだった。

頑張ればできる…という
誰もが賛同したくなるメッセージを
さかんに送り続け、
実際に多くの賛同を得ることができた。

そして、その男は
期待に応えようと一歩を踏み出した。
前人未踏の山へ。

実際に山を登り始めてみると、
男はすぐ気づかされた。
この軽装では、とてもこの山は登れないことに。

立ち止まった男は、
装備を調えようと一度、山から下りた。

しかし、そこに必要とする装備はなかった。

仕方なく男は、
山登りはあきらめてハイキングにしよう
…と言った。

周囲には一斉にブーイングの嵐が巻き起こり、
ともに戦った仲間さえ離れていってしまった。

昨日書いたのとは、また別の意味で、
自分がわかっていないことを、まず知る必要がある。

普通ならこんな時には、自分の勉強不足を恥じて、
またやり直せばいいのだけれど…
男の立場が一国の首相となれば、
それだけではとても済まないだろう。

普天間問題に対して
一国民が知り得る情報の中から感じたのは
…こんなところだ、ね。


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