Episode No.3427(20090820)
朝の一服

朝、出勤まで5分の余裕があると、
いつぞや紹介した
川縁に原付を止めて一服する。

こんなドブ川でも
川の流れを見るのが好きだ。

真夏の木陰では、
せっかくのせせらぎが
セミの声にかき消されてしまうけど、
それはそれで…
人間が作り出した雑音とは違って、
自然界の音たちは
互いを引き立て合うシンフォニーを作り出す。

単調な川より、
飛び石が置かれた川のあたりが、
ほどよい水音があっていい。

規則正しい流れの中に、
ちょっと違和感のある波が見えた。

何か生き物がいる。

魚か…昆虫か…。

生き物が自然にもたらすのは、
だいたいこんな
自然の流れを乱すものなんだな。
それもまた自然には違いないけど。
攻め気合いではなく調和できないものか…
少なくとも、その点において
人間は川辺の生き物に劣ってるな。

…そんなことを考え…そして

原付にくくりつけた灰皿に煙草を押し込むと、
また爆音を立てて仕事に向かうのだ。


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