本当の贅沢というものは
											決して金がかかることばかりではない。
										自分は動かず、
											その場にいながらにして
											いろんなものを
											見たり、
											食べたり、
											楽しんだりしようとするから
											余分な金がかかる。
										それは贅沢ではなく、単なるわがままに等しい。
										真夏に雪だるまを作ろうとか、さ。
										その場に、その時に自ら行かなければ
											目にしたり、味わったりすることができない。
											そういうものに出逢うことこそが
											…至上の贅沢であり、豊かさじゃないか?
										
											久しぶりに蛍を見た。
										蛍は写真で撮ることも難しい。
											一匹をアップで撮れば写らないこともないだろうけど、
											何処にいるかわからない蛍が
											ふわっと現れてくるあの驚きと、
											無数の蛍が
											まるで地表にプラネタリウムを作ったように
											飛び交う幻想的な姿を見るためには
											…やっぱり自分から蛍の生息地を訪ねないと。
										最も蛍が光るのは…愛し合うためだから、
											考えてみると「のぞき魔」みたいなもんだけど、ね。