世界一流といわれるシェフの中には、
苦労して作り上げたレシピを
惜しげもなく公開する人が少なくない。
ようするに・・・
同じ食材、同じ調理道具、
そして同じ調理方法をもってしても、
自分の味は簡単に真似できないという
・・・自信があるからだろう。
たとえ北島康介選手に
平泳ぎを教わったって、
誰もが金メダルを獲れるわけじゃないもんな。
一流の仕事は付け焼き刃ではない。
日常の訓練、習慣、心構え。
・・・それがなければ、なし得ない。
しかし・・・本人がいくら
「自分は一流だ」と思っていても
・・・それだけでは一流にはなれない。
昔・・・
或る一流ホテルの支配人を取材して、
一流の条件を尋ねたことがあった。
その答えは、たった一言・・・
「お客様が一流であること」だった。
一流の客に合わせたもてなしをすることが
一流のサービスを生む、と言うのだ。
いずれの場合も
素の自分で相手に接することができるか否か・・・
それが一流かそうでないかを分けるだろう。