Episode No.2939(20080124):
生きがいが人を生かす
「ニュース23」に
がん治療中の筑紫哲也さんが出ていた。
「病は気から、という使い古された言葉を
実際に病気にかかってみて、
あらためて思い知った」と語っていた。
がん細胞というものは、
健康な人でも毎日数千はできているもの。
ただ、健康な人の場合には、
ナチュラルキラー細胞という、
がん細胞をやっつける免疫が活躍して、
がんを発症しないで済む。
たとえ、がんを発症したとしても、
ナチュラルキラー細胞が活性化すれば
進行を遅らせることもできる。
そこで・・・
このナチュラルキラー細胞を
どうしたら増やすことができるかという試みが、
さまざまなカタチで行われている。
一般に西洋医学では、
薬などの化学反応によって
病気を治癒しようとしているが、
ナチュラルキラー細胞は、
心によって作り出されるものらしい。
生きがいを見つけて、それに挑んだり、
楽しみを見つけて笑うことが
ナチュラルキラー細胞を活性化させるという。
番組では・・・
がん患者による登山の話や
音楽療法などが紹介されていた。
ちょうど読み始めた、
浅田次郎さんの
「僕は人生についてこんなふうに考えている」
(新潮文庫=刊)にも、
こんなことが書かれていた。
「命のかかった大一番で
丁と出るか半と出るか、
それは神のみぞ知るところでありますが、
ただ一つ私が言えることは、
生に対する執着の薄い人間は、
数多くの事件(ヤマ)を踏んでいく間に
必ず命を落とします。
〜中略〜
神様の作った最高傑作である我ら人間は、
実に計り知れない力を持っているものでありまして、
およそ終局的な人間の価値は、
どこまで自分の生命力を
信じられるかということにかかっているのであります」
「人は、もはやこれまでと思えば
石に蹴つまづいても死ぬ」