Episode No.2661(20070302):
仕事を頼める人
仕事はできるだけ器用な人に頼みたい。
そこで・・・
器用さをはかるのに
一番良くわかるのは・・・絵を描かせてみることだ。
絵が上手いヘタは問題ではない。
例えば「馬」を絵を描いてみろ、と言う。
すると、
おおよそ以下の3パターンに分かれる。
1つ目のパターンは・・・
サッサと馬らしきものを描いて
「はい、できた」と素早く差し出す人。
その絵が確かに「馬」に見えれば、
これは申し分なく器用な人だ。
2つ目のパターンは・・・
ジックリ何度も書き直しながら
馬の絵を描く人。
そして、3つ目のパターンは・・・
「そんなの描けない」と
ハナっから鉛筆すら持とうとしない人。
3番目のパターンの人は間違いなく不器用で
自分でもわかっている通り、
絵を描かすことには適していない。
しかし・・・
この中で最も扱いにくいのが
実は2つ目のパターンの人。
自分は器用なつもりでいて、
あるいはできるつもりでいて
・・・すごく時間がかかる。
課題は「馬」の絵を描くことで
何も写実的に描いたり、
背景を描き込む必要はまるでないわけだから
時間をかけてジックリ描くのは
目的に反した独りよがりの行動だ。
こうした人の絵は、たいてい
時間をかけたわりに決して上手くはないし、
仮に上手に描けていたとしても
描き上がった頃には、
とうに話題は次かその次に移ってしまっている。
締め切りを過ぎてから見せたものが
思うように認められないと、
描き方が悪かったものと思い込んで、
ますます、その絵に入れ込んだりする。
仕事を頼めるのは言うまでもなく
1つ目のパターンの人だと思うが・・・
3つ目のパターンの人にも
必要な絵を代わりに描いてくれる人を探すことは
最初から容易に頼むことができる。
2つ目のパターンの人がもしアルバイトなら
時給ばかり上がって、仕事はちっともはかどらない。