Episode No.2044(20050311)
友を想う時

盟友の死から、
今日でちょうど一年だ。

「もう」一年、
「まだ」一年、という
複雑な思いが交錯している。

あいつが遺した家族はもちろん、
あいつが遺した仕事、
そして私をとりまく状況も
この一年で大きく変わった。

自然に変わったというより、
意識的に変えたといった方が
いいかもしれない。

大きく空いてしまった穴は
埋められるより先に
自分の手で埋める必要があった。

それが結果的に
いいことなのか、悪いことなのかは
実はよくわからない。

けれど・・・
できることをやらずにいたのでは
遺された意味がない。

生きてりゃ大変なことは
いろいろあるが・・・
つらいと思うことはない。

本当につらかったのは・・・
3月9日に3歳になる一人息子の
誕生日が自分の命日になることを拒んで、
最期の力を振り絞り・・・
11日に力尽きた、あいつだろう。

それに比べりゃ、
私が抱えている問題など
すべて「何とかなる」ことばかり。

この先、私が
何年こうしていられるかはわからない。

まぁ、ひとつでも多くの
自慢話を冥土のみやげにするつもりだ。


参考資料:蕎麦食いに行きたい