20011125
でじたけ流 教育論第76回 げるな

今日11月25日は・・・ある有名人の死んだ日。
さて、誰の命日でしょう?

第一ヒント・・・自衛隊。
第二ヒント・・・割腹自決。

小学2年の長男は、まず第一ヒントで答えがわかる。
4歳の長女も第二ヒントでこう叫ぶ。

「みしまゆきお!」

ノーベル文学賞候補作家、三島由紀夫が
学生を集めてポケットマネーで組織した「楯の会」とともに
陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地の総監室を占拠し
バルコニーで演説した後、割腹自決をはかったのは・・・
私が、ちょうど今の長男と同じ年のことだった。

自分が興味をもっているという理由で
子供相手に、三島由紀夫や田中角栄や手塚治虫の話をしていると・・・

「そんな難しい話、するもんじゃない」

と、いう人がいるけれど・・・私はそうは思わない。

現に私だってリアルタイムで中継を見たとは言え・・・
三島事件のあらましなんて、大人になるまでわからなかった。

だけど・・・
あのヘリコプターから空撮された中継映像と
首を切って死んだ、というニュースの記憶があったから・・・
「あの人はとんな人で、何故、首を切ったのだろう」と疑問がふくらみ
いろいろと調べたり考えたりするきっかけになったように思う。

そこで、さらにいろいろな情報を得、
自分なりの解釈があるから・・・子供にも、それをかみ砕いて伝えることができる。

難しい話は、子供にしない・・・というのは、大人の「逃げ」だ。

よく聞いていると、たいていの場合・・・
大人は「あえて」説明をしないのではなく、
説明できるほど自分だって「わかっていない」のだ。

少し前にも、このページで、
ニューヨークで起きた同時多発テロについての話をしたけど・・・

その後、カミさんが小学校の個人面談に行って
担任の先生に「あの時、何故子供たちにキチンと説明しなかったのか」質問した。

先生の答えは・・・「小学2年には、難しいと思って」だったようだ。

オイオイ・・・
難しいことを子供にわかるように説明できるのがプロの教師じゃないのか?
NHKの「子供ニュース」を見てみなよ、
テロ事件や報復戦争・・・特殊法人解体の話までやってる。

子供たちだって、大人と同じ現代を生きている。
しかも、次世代を創る大切な存在だ。

誤魔化されて育った子供は、やがて人を誤魔化すようになるだろう。
子供の好奇心を誤魔化して大人が楽をしていたのでは・・・
期待できる人間など育たない。

最も・・・
三島由紀夫の首に振り下ろされた刀の回数まで、知る必要はないけど、ね。

ちなみに答えは・・・4回だ。
子供たちは痛そうに顔をしかめた。

でじたけ流 教育論

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