20150426

第768回「青春は失敗だらけ」

すっかり旅づいている大学生の長男は、
二日連続の休みがあれば、
必ずと言っていいほど小旅行に出る。

バイトで多少稼ぎはあるとはいえ、
そうしょっちゅう出かけていては、
旅費がもつはずはない。

そこで旅のお供は…寝袋。

駅のベンチだろうと何処だろうと、
寝袋にくるまって寝てしまうのも若さなら、
不審者やホームレスに見えないのも若さの特権。

つい先日も草津へ出かけ、
帰りは最終電車に近かった。

LINEにメッセージが入ったので、
カミさんが駅まで車で迎えに行くという。

たとえ疲れてはいても…
心配しながら待つよりも、
早いとこ、ウチに連れ帰った方が、親としては気が楽だ。

父親はすでに呑んだくれているので、運転は無理だし。

先に休んでいると、駅から一人で戻ったカミさんが
愚痴を言いにやってきた。

長男が約束の時間を過ぎても、
駅から出てこないので、連絡をすると…
寝過ごして終点まで行ってしまった、と。

すでに上り電車はなく、
仕方ないから、今夜は駅で、また寝袋で明かす、と。

…ったく。

LINEで長男に連絡。

馬鹿野郎！

今後一切、眠りそうな時に普通車両に座るな。

座りたければ、どんなに空いていても、
大枚はたいてグリーン車に乗って、車掌に起こしてもらえ。

人を裏切ると高くつくことを知れ。

長男からは…
はい
ごめんなさい
…という短い返事。

結局、翌朝は自宅を通過して、
そのまま学校へ向かうハメに。

若さとバカさは紙一重。
…嗚呼、青春。

やっぱり…人生、日々更新。

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