20010819
でじたけ流 教育論第62回 行一致をえられるか?

今月は会社の決算月だということもあって・・・
お盆を迎えても、ガバッと休みをとるようなことができない。
業績が良ければ、休めるんだけど、ね。

長期休暇がとれないかわりに・・・
客先が休みで仕事が動かないところを見計らっては
半日ずつとか、休める時に休んで
夏休みで退屈してる子供たちと付き合ったりはしている。

まだ、一番下にはオムツがとれないのもいるし・・・
どうせ遠出なんてできないから、今のところはちょうどいいかもね。

実際、休みがとれて・・・
「好きなところへ連れてってやる。さぁ、どこに行きたい?」
と覚悟して子供たちに尋ねても
結局「近所の広い公園」だったりするし。

この間も自転車を2台、車に積み込んで大きな公園で走り回ってきた。
金はつかわないけど・・・体力はつかうな。

小学校低学年くらいまでの子供たちを相手にする場合につかうのは・・・
やっぱり、時間と体力。
金をつかわないと楽しんだつもりになれないのは、大人の悪しき習慣かも知れない。

だから、金がないことは・・・子供と付き合えない理由にはならないんだな。

つい先日、ネットでニュースを見ていたら、こんなミダシが目に飛び込んできた。

『子育てパパ“言行不一致”? 福岡の市民団体調査 変革まず家庭内から』

福岡にある市民グループが子育て中の父親に意識調査をしたところ・・・
「育児参加を支援する社会の仕組みが必要」などの回答が9割を上回る一方、
「家事・育児について夫婦で話し合っている」とした人は3割にも満たないことが分かったらしい。

で、記事はこんな内容で締めくくられることになった。
「育てを後押しする社会システムづくりを切望しながらも、
 その第一歩となる家庭の取り組みには遅れも目立つ父親像が浮かんでいる」

調査対象となったのは、おそらく私と同じ世代の
30代半ばから40代前半くらいの父親たちだろう。

よほど親しい間柄でない限り・・・
よそんチの夫婦関係や子育ての方法について聞くことは滅多にないけど
こういう"他力本願"な親が多いことは、仕事を通じてその人を見るだけでも想像がつく。

何かと言うと、すぐに会社のシステムや自分が置かれた環境のせいにする。
まるで、自分ができない理由を探しながら生きているような人は少なくない。

そりゃあ、いろんな理由や立場の問題はあるだろう。
でも、この広い世の中に自分とまったく同じ立場の人間なんて一人もいないんだからね。
そんなことで、すべてが許されるとしたら・・・頑張る人間なんて一人もいなくなるよ。

中には、いい年をして・・・
「自分はこういう風に育てられてしまったから、こうなってしまった」なんて
平然として言う人さえいる。

確かに、そこに原因はあるかも知れないけれど・・・
「で、それを克服するために、あなたはどんな努力をしたの?」と聞きたくなっちゃうよな。

その人が、その人であるという理由は・・・自分の力で生きているからでしょ?

そういうアンデンティティを持たない親元にいる子供は可哀想だ。
たとえ間違ったアンデンティティでもないよりはマシ。

無責任な自我を発揮すればいいってモンじゃないけど・・・
最終的に、それが正しいか正しくないのか判断するのは子供自身だと思うし・・・
判断材料以前に言い訳しか聞かされていなければ、自己を確立する能力は育ちにくいだろう。
で、その結局、その子供たちも・・・
同じような言い訳グセを持って生きるだけの話だ。

自分にできないことを子供に望むなって・・・後輩でも部下でも同じだと思うけど
頑張ってない奴が、いくら「頑張れ」と声だけ張り上げたって何の説得力もない。

だいたい「育児参加を支援する社会の仕組みが必要」って・・・何のことなんだ?
会社が手とり足とり、育児の時間や金をくれること?

誰にでもできることができるようになったって・・・
自分ができるようになったことにはならないでしょ。

自分で自分の時間割を作れない人間を育てたのは・・・学歴社会が生んだ大罪。
そういう人に限って「自分らしく生きたい」なんて口では言うんだけどね。
それも「みんなが、そう言ってるから」じゃないの?!

少なくとも、いい年して・・・自分を育てた親のせいにするのは、もうやめにしないか?
わかってるんなら、何とかすればいいじゃないか。
自分が親になって・・・もう自分のせいにされる立場になってるんだからさ。

さて、私も・・・
心おきなく盆休みをとれるように、もう8月決算はやめようと画策中。

10・Quatreのホームページへ
子供たちと一緒に観に行ったお芝居をもとにしたプロック遊びが我が家のブーム
円滑で親身な人間関係を築こうと思ったら・・・
いっぺんにやろうとしても本当はダメ。
毎日少しずつでもコミュニケーションをとらないとね。

この夏休みに子供たちをプールに連れていったら・・・
父親と息子の2人連れがいて・・・また、その息子がまったく言うことを聞いていない。
察するに・・・
普段接していないから、子供がダダをこねた時にどうしていいのかわからないんだろうな。
そこで、また甘やかすから、子供はどんどん頭に乗る。
つまり・・・ナメられてるんだよ。

子供は正直だからね。
「父親です」なんて肩書きだけでは・・・会社の部下や取引先の営業マンのようには接してくれない。

仕事が大変なのはわかる。
でも、本当に仕事だけが忙しいのかな?
自分のストレスを酒か何かでまぎわらすのにつかってる時間の方が多いんじゃない?

もう少し余裕ができたら・・・なんて言ってるうちに
子供はすぐに子供じゃなくなっちゃうよ。

でじたけ流 教育論

[ BacknumberBBS 御意見番 ]