facebookをはじめて間もなくひと月。
何人もの知人と再会を果たしているが、
見つかるようでいて見つからないのが同級生。
考えてみれば50歳も目前の世代だから、無理もない。
新しいモノを覚えるのは非常に億劫だ。
聞けば、今の子供たちは学校に当たり前のようにパソコンがあり、
キーボードを打つ試験があったりするらしいじゃん。
我々の頃は、まずパソコンがなかったからね。
正式に習ったこともないのに、
仕事に就いた頃から次第にパソコンが普及しはじめ、
やがてキーボードが打てないと仕事にならない状態になってしまった。
私の場合は外国の作家が
タイプライターで作品を打っている姿に憧れがあったから、
ワープロが登場した時にはいの一番で飛びついて、
ローンで車を買う友達がではじめる頃には、ローンでワープロを買っていた。
おかげでキーボード・アレルギーはないけれど、
カナ入力が身体に染みついて離れない。
iPadを導入する時にもカナ入力ができないことに、かなり躊躇してしまったくらい。
そんなわけで、なかなか友達が増えないでいたが、
何十年ぶりに再会した後輩は実にうまくfacebookを仕事に活用していた。
友達の人数も150人越え…。
すごいなぁと思って見ていたら、
意外にも普段は大人しそうな20代半ばの知人は、
学生時代からfacebookをやっていたらしく、
なんと300人近い友達が登録されていた。
だが、何と言っても驚いたのはハワイに住んでる姪っ子。
その数は800人を優に超えている。
上には上がいるもので、ちょっとたどってみると
友達何千人って人もfacebookでは珍しくもないけれど、
いざ自分でやってみると、なかなか簡単に増やせるものでもない。
しかし、800人の友達って…どうよ?
リアルに過ごしていて、はたして友達ってのは何人くらいできるもんなんだろう?
仮に1クラスを40人とすると、小学校の時のクラスメイトは、のべ240人だろ。
幼稚園の時の友達は小学校とあらかた重なってるだろうし、
別のクラスにも友達はいるかもしれないけど、
進級しても同じクラスになる奴はいるから、ここは単純計算で、ざっくりと。
で、中学の3年間と高校の3年間でプラス240人。
ここまでで500人にもならない。
姪っ子は今ちょうど高校を卒業したところだから、
単純計算で500人のところ、ネットのおかげで800人もいるわけだ。
しかも、すぐに連絡がとれる友達がね。
twitterでフォロワーの数を稼ぐのは、
繁華街でビラを配るが如くというところもあるが、
認証の必要なfacebookはそうはいかないから、やっぱりこれはすごい数だと思う。
そんな姪っ子に友達の申請を出したら、即座に返事が来た。
それもオモテとウラに同時に2通。
オモテは誰からも見ることができるウォールと呼ばれる掲示版のようなところ。
一方、ウラは一対一でやりとりするメッセージと呼ばれるところ。
オモテの書き込みでは当たり障りのない、
それでいて何となく弾んだ会話をする。例えば、こんな具合…。
■Yonakani okite nanishiteruno? facebook??
(夜中に起きて、何してるの? facebook??)
●Mmm... maaa...facebook toka youtube toka hon wo yondari, tomadachi to hanashitari, soto ni suwatte tsuki wo mittari shiteimasu :D
(う〜ん…まぁ…facebookとかYouTubeとか、本を読んだり、友達と話したり、外に座って月を見たりしてます)
■tsuki wo miteru... romanchisuto dana. Soko demo nihon demo miteiru tsuki wa onaji tsuki dane.
(月を見てる…ロマンチストだな。そこでも日本でも見てる月は同じ月だね)
●Soodane! Tsuki kara POWER wo morrateimasu :)
(そうだね! 月からパワーをもらってます)
向こうのパソコンでは日本語が表示できないらしく、
ローマ字での会話はややぎこちない感じがするけど、
姪っ子のあの声が聞こえてきそうな会話ではある。
一方、ほぼ同時にやりとりをしていたメッセージの方では、
うちの子供たちについて尋ねてきたり、かなり具体的な内容のやりとりをしてた。
このバランス感覚は実に見事。
ネットの特性や注意点がわかっていないと、こうはすんなりいくまい。
それはちょうど車の免許はもっていても、
車幅感覚がないとうまく走れないのと一緒で、
日常的なものになっていないと、
いちいち意識していたらこなせないような感覚だと思う。
ひょっとしたら、この時は私とだけでなく、
複数の友人と、そんなやりとりを同時にこなしていたかもしれない。
こういうところまでは、さすがに学校でも教えてくれないだろうな。
だけど、自動券売機で切符を買うことができたり、
ATMで貯金を下ろしたりするのと同じように、
現代に生きていればこなさないわけにはいかないものだと思う。
自分が車の運転ができれば、後で免許をとった子供たちにも
「あの曲がり角は危ないから気をつけろ」くらいのことは言えるが、
まったく知らなければ、注意ひとつできないしな。
よし、ハワイの姪っ子とのやりとりをしながら、
ネット教育の具体的なポイントを探ってみようか。
…ま、基本は人間関係の構築には違いないんだけど、ね。