第42回 努力を教えられるか?! |
隣の両親の家に犬がきて、もうしばらく経つけど・・・
私はあいかわらず、まだ2回しか会ってない。 噂では、もうずいぶん大きくなってきたみたい。 長女が「幼稚園の先生に見せる」と言って撮った写真があるので・・・ 今回はそれを載せよう。 ほぉ、確かに大きくなってる。 3ヶ月は外へ連れ出せないらしいんで・・・ 散歩でも、できるようになったら、もう少し会う機会も増えるとは思う。 私も運動不足だし、少しは散歩くらいしないと。 犬が出せないから散歩できないなんてのは、理由にならないけどね。 さて、家の外だろうが中だろうが、常に運動をしている連中は春休みに入った。 幼稚園は一週間くらい前から・・・小学校も金曜日が終業式だった。 小学1年を無事、勤め上げた長男が例によって「あゆみ」を持って帰って来る。 まだ小学1年だから・・・ 各教科の「学習状況」というところには「○」か「◎」しかない。 で、ところどころに先生の概評が書いてある。 「国語」で「◎」になっていたのが・・・ 「話や文章の表現に即して、事柄の大体をつかみ筋の展開に注意して理解する」という部分。 私は、それを見て・・・ 「よし、この能力は金になにるぞ」と思わず言ってしまった。 仕事でいろんな組織の会議に出る機会があるんだけど・・・ 集まった人たちが言うのは、それぞれの部署の立場や自分の仕事の内容ばっかり。 現状の課題のオンパレード・・・平たく言えば「できない理由」だ。 とにかく「自分は一生懸命やってます」と、それだけを言いたい感じ。 そもそも会議というのは、新しく何かをやるために集まっているのであって・・・ 「苦労話を聞く会」ではない。 しかし、各部署から出そろった課題を整理したり・・・ その課題と会議のテーマである新しいプロジェクトへの道筋を大まかに引ける人は、まず少ない。 大まかにでも道筋がつけられないと・・・ どの部署で何に対応してほしいかさえ、わからないだろう。 最も・・・その道筋をつれるために部外者の私が呼ばれてるんだけど、ね。 専門の仕事は専門の仕事として必要なんだけど・・・ 実際に仕事を動かすのは、やっぱり全体像をつかみ出せる人だと思う。 その能力に乏しいと・・・結局、動かされることになる。 動かされるより、動かす方が責任は重いけど・・・ 責任の重さは、たいていの場合、賃金の高さに比例する。 「あゆみ」といっしょに長男が得意げに見せたのが・・・小さな賞状。 何かの「係」をやったらしく「努力賞」と書いてある。 「チカラは読めるんだけどな」 「ドリョクって書いてあるんだよ」 「ドリョクって何?」 そう口にしたとたん、長男は少しシマッタ、という顔つきを見せた。 少し前に長男には小学生用の国語辞典を買い与えている。 あんまり「何? 何?」って聞くんで・・・ 「平仮名とカタカナ読めるんだったら、フリガナつきの辞書買ってやるから自分で調べろ」 ・・・というワケで。 普通の辞書のコーナーには中学生以上用の辞書しか置いていないが・・・ 小学生のドリルとかのコーナーには、ちゃんとフリガナ付きの辞書が売られていた。 平仮名とカタカナが読めるようになった時点で・・・ どうして学校で辞書の使い方くらい教えないのか・・・不思議で仕方ない。 いちいちオトナに聞いて教わらないと新しい言葉のひとつも覚えられないようでは・・・ 伸びるモンも伸びないだろう。 いいオトナの中にも平気な顔して・・・ 「だって教わらなかったもので」・・・何て言うヤツもいるけどね。 そういうヤツも当然のことながら・・・賃金は低い。 何も賃金が人間のすべてじゃないとは思うけど・・・ ある意味でオトナの成績表であることは間違いのない事実だ。 ところで重学校では・・・ 漢字もまだ習っていないのは使ってはいけないらしく・・・ テストなんかでは・・・自分の名前をわざわざ平仮名まじりで書いている。 まず自分の名前を書けるようにするのって・・・基本じゃないか?! 「努力賞」の賞状は漢字のなのにさ。 長男は机に向かって辞書をめくり始めた。 「ど・ど・ど・・・どは、とに点々・・・」 ようやく項目が見つかったところで「声を出して読んでみろ」と指示。 読むのは得意らしく、大きな声が部屋にこだまする。 しかし、そこで終わらない。 長男には、一度辞書でひいた項目はノートに書き写すように言ってある。 覚えるためには「書く」のが手っ取り早いってことは・・・ 私が毎日ホームページを更新してて実感していることだ。 ノートと下敷き、鉛筆を取り出して・・・懸命に書き始める長男。 そこで、私は言ってやった。 「これが、努力だよ」 私も努力して・・・運動しないとな。 |
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