20030427
でじたけ流 教育論

第145回
を呼ぶ妹愛


思えば・・・
この『教育論』の第2回では『五月病の3歳児』と題して
幼稚園の年少組に入園した長女のことを書いている。

その長女が、この春には小学校に入園して・・・
当時、生まれたばかりだった次男が
幼稚園の年少組に入園した。

年をとるわけだよなぁ。
しかし・・・
このシリーズも、もう3年やってるのか。

3年前に『五月病の3歳児』で
登園拒否をしていた長女が・・・
今度は、登校拒否になりかけた。

今度の理由は、
どうやら男の子にイジメられたらしい。

そこで、私がいくら自分の経験を語っても
イジメてる側の話ばかりで、まったく参考にならない。

カミさんは、イジメられる立場だったようで
「そういう時には大きな声で
 みんなに聞こえるようにヤメテって言いなさい」
とか話しているけど・・・
長女は今イチ、浮かない顔つきだ。

目を光らせて聞いていたのは
4年生になった長男。

「そのイジメる奴の名前は何て言うんだ?」

普段はケンカばかりしているというのに
さすがに兄貴。

しかし・・・
そこで長男が手でも出したら一大事と
あわてるカミさん。

そこで・・・私の登場だ。

「手を出したら、おまえが悪者になるぞ。
 ブン殴るぞ・・・なんて言ってもダメだ」

「じゃあ、どうすればいいの?」

「そういう時には、
 何かあったらガーンと行くぞ!
(by 伊東四朗『マルサの女』)
 とか・・・
 俺にも考えがあるぞ!って言って
 机の上でもバンと叩けばいいんだ」

早速、長男は
休み時間に長女の教室を訪ねたらしい。

しかも・・・
クラスの男友達を引き連れて。

あいにく
長女をイジメだという男の子はいなかったらしいが、
長女と同じクラスの女の子に

「そういうわけで
 兄貴が来たとだけ言っておけ」
・・・と捨てゼリフを吐いたとか。

今のところ・・・
長男とその子が遭遇したという話は聞いていないが
・・・ひょっとしたら
今度は、その子が登校拒否になってしまうかもな。

もしも担任の先生から
何か抗議でも来るようなら・・・
その時には、私がガーンと言ってやるよ。

“正しさ”を教えるのは
学校の先生の仕事かも知れない。
でも・・・
“負けない方法”を伝授するのは親の使命。

たとえ勝っても
正しくなければ意味はない
・・・と、本当に胸をはって言えるか?

そりゃあ、
あきらかに間違っていれば問題だけど
正しいだけでは勝てないし・・・
第一、向かい合う敵は正しい者だけじゃない。

自分さえ交通ルールを守っていれば
絶対に事故は起きない・・・
と言い切れないのが世の中だから、ね。

父親から悪知恵をさずかった長男は
頼りがいのある兄貴になれるか・・・。

長女が自分で問題を解決することも、
もちろん大切だけど・・・
自分ひとりですべての問題は解決できないから
うまく力を借りる術を知ることも大切。

イジメられっ子だったカミさんだって・・・
結局はイジメっ子だった男と結婚してるからなぁ。


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