Episode No.760(20010201):できなくても、できる
										トーマス・クルーズ・マポーザー4世が「難読症」に悩まされていたという話は・・・
											どうやら本当らしい。
											
											彼の職業は・・・俳優、監督、最近はプロデューサーまでこなす。
											芸名を・・・トム・クルーズと言う。
											
											先日「ニュースステーション」で日教組の全国集会の様子を紹介していた。
											今の先生がどんな感じなのかと・・・わりと真剣に見ていたら・・・
											
											「LD」という聞き慣れない用語が飛び出してきた。
											
											「LD」・・・もちろんレーザー・ディスクのコトじゃなくて「Learning Disabilities」。
											日本語では「学習障害」と訳されている。
											
											いわゆる「知能障害」と異なる点は・・・
											例えば、新聞は普通に読めるけど、足し算ができないとか・・・
											話すことも考えることも普通通りにできるのに、字が読めないとか・・・
											発育のバランスが平均的にいかないために起こる障害だという。
											
											驚いたのは・・・
											こうした症状を抱える人が、100人中、1人か2人はいるとも言われているコト。
											これはかなりの確率・・・だよね。
											
											まだまだ専門家の中でも、LDに対する見解は分かれているようだし・・・
											私も何ら専門的な知識は持ち合わせていないから、くわしい説明はとてもできないけれど。
											
											ニュースの最後で、久米宏がチラリと口にした・・・
											「実は、あのトム・クルーズもLDだったそうで・・・」
											という言葉が妙に印象に残って、ほんの少しだけど調べてみたりした。
											
											台本が読めない俳優。
											スタッフから口伝えで聞いたセリフを丸暗記するというのが彼のやり方らしい。
											
											「○○障害」なんて言い方をすると・・・
											とんでもない病気にでもかかっているような印象を受けてしまうけれど・・・
											それは・・・やっぱり大きな間違いだな。
											
											背が低いとか高いとか、太っているとか痩せているとか・・・
											それと同じくらい・・・単なる「個性」と言っていい。
											
											ただ、その「個性」を受け入れてもらえる学校や会社が・・・
											残念なコトに今はまだ少ないという現実問題がある。
											
											いい学校、いい会社に入ろうと思ったら・・・
											学校の成績が「平均的」によくないと入れてもらえないからね。
											
											考えてみれば私も「平均的」には、まるでダメ。
											現に学校時代の成績は・・・5段階で「5」か「2」しかなかったくらい。
											挙げ句の果てに・・・自分で商売するハメになったようなモンだ。
											
											こういう問題って・・・文章にするのは、すごく難しい。
											言葉を選ばないと、かなり誤解を受けそうだからね。
											
											だから本当は・・・事実だけを淡々と書いた方がいいのかも知れない。
											
											トム・クルーズは字が読めないけど・・・名優だ。
											ハンサムという「個性」があっても・・・ハンパな根性じゃ成功しない。
											
											結局、どんな場面においても
											人より努力をした人だけが・・・運をつかめるというコトに変わりはないんだな。