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Episode No.092:赤飯はピンク色

今日もまた、18禁に近い話。

本能と理性をめぐる葛藤は、日々私たち人間を悩ませている。
ことに男女関係においては、なおさらだ。

男女が出逢い、恋し、理性を持って純愛を通し、やがて肉体的にも結ばれる。
これは最もオーソドックスな道筋のようなものだが、まず最初に何故、恋したか・・・という点においては、やはり本能としか言いようがない。

課程にある純愛も、つまるところ次なる本能への橋渡しのために過ぎない・・・と言っては言い過ぎか?!

結婚して子供をもうけ、種を継承していく・・・、これそのものが動物として最も大切な本能であることは言うまでもない。
ならば、本能を優先することも、また自然・・・?

今やれば間違いなく住所家宅侵入罪、および婦女暴行罪に問われる"夜這い"。
しかし、かつての日本、とくに村社会において"夜這い"は当たり前の"習慣"だった。

つまり、いきなり肉体から結ばれて、その後に精神的にも結ばれていくという現代のモラルとは、まったく逆の現象だ。

女の子が成長して初潮を迎えると、赤飯を炊いて祝うという風習がある。

これは、女の子が肉体的に一人前の女性となったことを喜ぶために行うというのがオモテ向きの意味だが、伊豆のある島では昔、もうひとつの意味を持っていたという。

それは、近所の若者たちに赤飯を配ることによって、自分の娘が一人前になったことをアピールする、"夜這い解禁"のお知らせだ。

この話を読んだ独身男性諸氏が、赤飯を見ただけで興奮するようになっては困るのだが・・・。

ただ、いずれにしても肉体的に結ばれたからといって、精神的にも結ばれる・・・という保証はない。


参考資料:「PR笑作戦」ユーモア人間倶楽部=編 青春出版社=刊

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