Episode No.393(991129):強者の知恵
セブン−イレブンが、今月27日に国内店舗数8,000店を達成し、11月21日〜28日までの8日間「8,000店記念謝恩セール」と銘打って全品7%割引セールを実施している。
以前読んだビジネス雑誌では、藤田 田率いるマクドナルドが今世紀中に国内店舗5,000店を目指すことが書かれていて、それもスゴイと思ったが・・・。
マクドナルドの現在の店舗数は2,000店強で、目的のまだ半分・・・それでも多いけど。
ちなみにマクドナルドの第1号店(銀座)ができたのは、1971年7月20日。
一方、セブン−イレブンの第1号店(豊洲)ができたのは、3年後の1974年5月15日のコトだった。
さて、セブン−イレブンの値引きセールを聞いて驚いたのは、ライバルのコンビニやセブン−イレブンに品物を流している各メーカー・・・まさに寝耳に水の話。
コンビニエンス・・・の名の通り、日用品や軽食、飲み物がいつでも買えるコトが便利な店では、スーパーのように品物の値段を下げなくても客は納得して買ってくれる・・・というのが暗黙の了解。
業界にとって、コンビニは唯一、希望小売価格で物が売れる聖域だとされてきた。
それが、今回の派手なキャンペーンを打ったセブン−イレブンの割引セールで大きく崩れたワケだ。
ライバル各社も歩調を合わせざるを得なくなり、コンビニもスーパー同様、安売り合戦の戦場となりつつある。
「8,000店記念謝恩セール」とは消費者向けの言い方だが・・・。
セブン−イレブンには、確固たる戦略があったに違いない。
店舗数の多さではトップにいたものの、圧倒的優位と見極めがつく時点までは、ライバル会社とある程度歩調を合わせて、コンビニの"聖域"を守る。
そして、圧倒的優位と見極めがつくや一気に安売りを開始。
今回のセールは約一週間だが、あくまでもテスト的なモノで、今後は何かにつけセールを繰り返すコトは想像に難くない。
こうなると「コンビニは安売りしないから、いいや」なんてノンビリ構えていた店舗数の少ないコンビニなど、たまったモノではない。
店舗数が多いからこそできる安売りも、少なければ身の削り方は尋常ではない。
そうなると、またセブン−イレブンの傘下に下る店も出てくるにコトになるだろう。
トランプの7並べなんかでさ、自分はクラブの6を持ってて、それ以下の数字を持っていない時に、敵にカードを出させないように、クラブの6は可能な限りとっておいたりするじゃない?!
ズルイ・・・って言われてもね、やっぱり商売も勝負の世界も厳しいよな。
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