Episode No.370(991102):ゆっくり風呂につかりたい どうも風邪がぬけなくて・・・ここ数日、マトモに風呂にも入れぬ始末。 体をキレイにする・・・というコト以上に、気分転換ができるという点で風呂は好きだ。 あいにくウチの風呂は充分に体を伸ばしてリラックスできるほど大きくはないが、それでもやっぱりスッキリする。 近い将来、グーンと体が伸ばせる温泉のような大きな風呂を作りたい・・・という夢もある。 ところで、あらためて見てみると"風呂"という言葉は不思議だ。 そこには水や湯を感じさせる言葉が見あたらない。 早速、調べてみた。 風呂の語源については「湯室(ゆむろ)」がなまったモノだという説もあれば、茶の湯の「風炉(ふろ)」という湯を沸かす道具の名前から来たモノだという説もあるようだ。 そもそも江戸時代初期までは、風呂と言えば「蒸風呂」のコトを指した。 浴衣は、本来はこの「蒸風呂」に入るための入浴用の衣類だった。 確かに入浴の「浴」に衣類の「衣」で、ユカタ・・・だモンなぁ。 また、大根やカブなどを輪切りにして蒸したりしたモノほ「風呂吹き」と言うが、これは「蒸風呂」のように体に蒸気を吹きかけることから、そう呼ばれているらしい。 現在のように浴槽のある風呂は「蒸風呂」に対して「水風呂(すいぶろ)」と言うのが正式な名称。 浴槽に入るようになって初めて、風呂は素っ裸で入るのが当たり前となった。 さて、裸で風呂に入るようになると、着てきた衣類をまとめておくモノが必要になる。 そこで登場してきたのが「風呂敷」。 着て来た衣装を包んでおくのと同時に、風呂からあがった時には、その上で体を拭いた・・・つまり風呂場に敷いたことから「風呂敷」と呼ばれるようになった・・・というワケ。 風邪をひいた時くらい、こんなどうでもいいようなコトに頭を使わずにいれば、もっと治りも早いのに・・・と、思わないコトもない。 ボーッとしてればしてるほど、かえっていろんなコトが頭をかけめぐってしまう。 運動でもして体を動かすコトに専念すれば、邪念も消えて精神衛生上いいんだろうけれど・・・。 まず、風邪を治さないコトには話にならない・・・な。
参考資料:「語源なるほどそうだったのか!」興津 要=著 日本実業出版社=刊
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