Episode No.336(990923):別れのワケ 秋は私が最も好きな季節だ。 夏はなんとなくダラけてしまうし、冬は寒すぎて動く気がしない。 その点、秋は過ごしやすくて、アタマが冴える。 4月生まれの私としては、春も嫌いではないけれど、年度変わりのせいもあって、なんとなくあわただしい感じがする。 だから、やっぱり秋が一番いい。 秋は、なんとなくモノ悲しくなる季節だとも言われる。 夏に出逢った恋人たちが別れるのも秋。 夏休みの非日常的な興奮から、ふと覚めた日常に戻されるためか・・・。 世の中には、実にさまざまな研究をしている人たちがいる。 ある研究期間では、約100組の自他共に認める恋人同士を2年間に渡って追跡調査した。 調査対象となった100組のカップルは、すでに平均8ヶ月の間、恋人同士の関係を続けており、うち60%は毎日会い、性的な関係をもつものも全体の80%いた。 2年後の調査では、こんなアツアツのカップルだったにもかかわらず、半数近い45%が破綻していることがわかった。 別れの理由には、いろんなコトが複合しているとは思うが、ざっと以下の通りである。 第一は、お互いに飽きた・・・。 次に多かったのが、相手のコトを知れば知るほど、興味や関心の違いやセックス、結婚に対する価値観の違いがハッキリしてきた。 3番目は、相手の拘束からのがれたいという独立の欲求が強まった・・・というコトで、これは言い換えれば第一の理由に近いモノかもしれない。 飽きる・・・というのは、つまり同じコトの繰り返ししかできなかった・・・というコトだろう。 最初は、2人でどこへ行っても楽しいので、ディズニーランドだ! 八景島だ! と遊び歩くが、結局、どこへ行っても、しゃべって、歩いて、食べる・・・といったパターンが決まってしまってマンネリに陥る。 せめて2人して何かに挑戦するようなことでもあれば、いいのかもしれないが、そこまで突っ込むと2番目の価値観がマッチしていなければならない。 ただし、人間なんてモノは「これが私だ」なんて固まるコトは、まぁ死ぬまでないコトだから、お互いどう影響し合って自分を作っていくか・・・しかない。 身近な人に影響を及ぼすほどの何かをまず自分がやっていなければ・・・イイも悪いもないだろう。 宇崎竜童が阿木耀子にホレた時、懸命に相手を追っかけている時にはソッポを向かれたが、自分がバンド活動に打ち込むようになると相手の方から寄ってきた・・・なんて話もあったな。 別れの理由の4番目は、ほかに好きな人ができた。 これを言われると、まず解決は難しい・・・。 なぜ? と問いかけてみたところで、相手を好きになる理由なんて、好きになった後から強引に理屈づけするようなモノ。 好きだから好き・・・と言われてしまえば、それまでだ。 恋人に、ほかに好きな人ができたと打ち明けられた時「悪いところがあれば直すから」なんて女性にいわれたら、男はグッときてしまう。 反対に男が女にこう言ったら「だからイヤなのよ」って言われるのがオチだ、な。
参考資料:「欲求心理学トピックス100」斉藤 勇=編 誠信書房=刊
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